会社を辞める前に「休職」という選択肢|手続き・お金・期間を解説

masahiro

「もう限界、辞めるしかない」——そう思い詰める前に、知っておいてほしい選択肢があります。それが休職です。

休職は、会社を辞めずに、一定期間お仕事を休むこと。心や体が疲れ切っているとき、いきなり退職という大きな決断をする前に、いったん立ち止まって回復に専念できます。

「辞める」は後からでもできます。この記事では、休職の手続き・お金・期間と、休職と退職のどちらを選ぶべきかを整理します。判断材料として役立ててください。

※本記事は2026年6月時点の一般的な情報です。休職制度の有無・内容は会社の就業規則によって異なります。詳細は勤務先や各窓口でご確認ください。


休職という選択肢:辞める前に、いったん休む

休職という選択肢・辞める前にいったん休む

休職とは、雇用関係を続けたまま、会社を一定期間休むことです。退職と決定的に違うのは、籍が残る点です。

  • 在籍したまま休めるので、回復後にそのまま復職できる
  • 休職中も社会保険(健康保険・厚生年金)の資格は続く
  • 「辞める/辞めない」を、休んで落ち着いてから判断できる

ひとつ大切な前提があります。休職は法律で義務づけられた制度ではなく、会社の就業規則によって定められるものです。制度の有無・期間・条件は会社ごとに異なるため、まずは自分の会社の就業規則を確認することが出発点になります。


休職の進め方・手続き

休職の進め方と手続き・診断書

メンタル不調や体調不良で休職する場合、一般的な流れは次のとおりです。

  1. 医療機関を受診する:心療内科・精神科などで診察を受ける
  2. 診断書をもらう:「◯か月の休養を要する」といった診断書を医師に書いてもらう
  3. 会社(上司・人事)に申し出る:診断書を添えて休職を相談する
  4. 休職開始:会社の規定に沿って休職に入る

ポイントは、医師の診断書が休職の根拠になることです。「甘えだと思われないか」と心配する必要はありません。診断書は、あなたの状態を客観的に示す正当な証明です。

上司に直接言い出すのがつらい場合は、人事や産業医に相談する方法もあります。


休職中のお金:給料は出る?傷病手当金とは

休職中のお金・給料と傷病手当金

休職で最も不安なのがお金です。

給料は原則として出ない

休職中は、多くの会社で給料は支給されません(ノーワーク・ノーペイの原則)。ただし会社によっては一部支給される場合もあるため、就業規則の確認が必要です。

傷病手当金で収入を補える

給料が出なくても、健康保険の「傷病手当金」で収入を補えます。

  • 病気・けがで働けないときに、給与のおよそ3分の2が支給される
  • 連続3日休んだ後の4日目から対象
  • 最長通算1年6か月受給できる
  • 在職中に健康保険に加入していることが条件

つまり、休職中に無収入になるわけではありません。傷病手当金を知っているかどうかで、休職へのハードルは大きく変わります。


休職できる期間はどのくらい?

休職できる期間の目安

休職できる期間も、会社の就業規則によって異なります

  • 勤続年数に応じて、数か月〜2年程度と定められていることが多い
  • 勤続が長いほど、休職可能期間も長くなる傾向
  • 期間満了までに復職できない場合、退職や解雇の規定が設けられていることもある

ここで注意したいのは、休職期間には限りがあるということです。期間満了が近づいても回復しない場合にどうなるかは、あらかじめ就業規則で確認しておきましょう。傷病手当金(最長1年6か月)と休職期間は別物なので、両方を把握しておくと安心です。


休職と退職、どちらを選ぶべき?

休職と退職どちらを選ぶべきかの判断軸

「いっそ辞めた方が楽では」と思うかもしれません。判断の軸を整理します。

まず休職を検討した方がいいケース

  • 心身の不調が原因:まずは回復が最優先。籍を残して休める
  • 辞めるか冷静に判断できない:消耗した状態での退職は後悔しやすい
  • 復職の可能性を残したい:同じ会社で働き続ける選択肢を保てる

退職を考えてよいケース

  • 休職して回復しても、根本原因(職場環境・人間関係)が変わらない
  • 会社に休職制度がない、または期間が極端に短い
  • 休職期間中に、その会社に戻りたくないと気持ちが固まった

おすすめは、「まず休職して、回復してから辞めるかどうかを決める」という順序です。退職は、心と体が回復してからでも遅くありません。冷静な状態で判断したほうが、後悔のない選択ができます。


休職のメリット・デメリットと注意点

休職のメリットとデメリット・注意点

メリット

  • 籍を残したまま回復に専念できる
  • 傷病手当金で収入を確保できる
  • 退職するかどうかを落ち着いて判断できる

デメリット・注意点

  • 給料は原則出ない(傷病手当金で補う前提)
  • 休職期間には上限がある
  • 復職時に、元の部署・働き方に戻れるとは限らない
  • 会社に休職制度がない場合もある

休職は「逃げ」ではなく、自分を立て直すための正当な選択肢です。ただし制度は会社ごとに違うため、就業規則の確認と、必要なら産業医・人事への相談を早めに行いましょう。


よくある質問

休職は必ずできますか?

休職は法律上の義務ではなく、会社の就業規則によります。制度がない会社もあるため、まず就業規則を確認してください。

休職中は給料が出ますか?

多くの会社で給料は出ませんが、健康保険の傷病手当金(給与の約3分の2・最長通算1年6か月)で収入を補えます。

休職を申し出るには何が必要ですか?

メンタル不調・体調不良の場合は、医師の診断書が基本です。診断書を添えて上司や人事に相談します。

休職するとクビになりませんか?

休職期間中は籍が残ります。ただし、就業規則で定められた休職期間が満了しても復職できない場合、退職・解雇の規定が適用されることがあります。事前に確認しておきましょう。

休職してからやっぱり退職してもいいですか?

問題ありません。休職して回復してから「やはり辞める」と判断するのは自然なことです。冷静な状態で決められるのが休職のメリットです。


まとめ

  • 休職は会社を辞めずに一定期間休む選択肢。籍が残り、回復後に復職も退職も選べる
  • 休職制度は法律ではなく就業規則による。まず自分の会社の規定を確認
  • 手続きは医師の診断書 → 会社に申し出が基本
  • 給料は原則出ないが、傷病手当金(給与の約2/3・最長通算1年6か月)で補える
  • 迷うなら「まず休職、回復してから辞めるか判断」が後悔しにくい
  • 休職は逃げではなく、自分を立て直すための正当な選択

「辞めるしかない」と思い詰めているなら、その前に「休む」という道があることを思い出してください。回復してから考えても、決して遅くはありません。

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※本記事は2026年6月時点の一般的な情報です。休職制度の有無・期間・条件は会社の就業規則により異なります。心身の不調が続く場合は医療機関にご相談ください。

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