職務経歴書の書き方【テンプレートと例文】人事が最初に見る3か所
職務経歴書で手が止まる理由は、たいてい1つです。何を書けばいいか分からないのではなく、どこまで書けばいいか分からない。
そして多くの人が、経歴を全部書こうとして長くなり、読まれないものを作ってしまいます。
先に結論を書きます。職務経歴書はA4で1〜2枚、読み手が最初に見るのは冒頭の数行です。そこを設計すれば、残りは埋めるだけになります。
この記事は2026年8月時点の一般的な情報です。書式や評価の観点は業界・企業によって異なります。応募先の指定がある場合はそちらを優先してください。
履歴書との違いと、人事が見ている3か所
役割が違います
| 履歴書 | 職務経歴書 | |
|---|---|---|
| 目的 | 本人確認と基本情報 | 仕事の中身を伝える |
| 書式 | ほぼ決まっている | 自由 |
| 分量 | 1枚 | A4で1〜2枚 |
| 中心 | 学歴・職歴の一覧 | 担当業務・実績・スキル |
履歴書が「誰か」を伝える書類なら、職務経歴書は「何ができるか」を伝える書類です。同じ内容を繰り返す必要はありません。
最初に見られるのは3か所
採用担当は、1通あたり短い時間で目を通します。実務上、最初に確認されるのはおおむね次の3点です。
- 職務要約(冒頭の3〜5行)
- 直近の職務内容(今、何をしている人か)
- 在籍期間(どのくらい続いているか)
つまり、冒頭で落ちるか残るかが決まります。凝った自己PRを最後に置いても、そこまで読まれない前提で組んだほうが確実です。
やりがちな失敗
- 前職の会社紹介が長い(読み手が知りたいのはあなたの担当範囲です)
- 部署名と役職だけで、何をしていたかが書かれていない
- 全部の経歴を同じ密度で書いている(直近を厚く、古いものは簡潔に)
履歴書側の書き方は履歴書の退職理由はどう書く?にまとめています。
書式は3つ。どれを選ぶか
自由書式とはいえ、実務では3つの型に落ち着きます。
1. 逆編年体式(新しい順)— 迷ったらこれ
直近の職歴から順に書いていく形式です。
- 直近の経験を評価してほしい人に向く
- 同じ職種で転職する場合は、ほぼこれで問題ありません
- 読み手にとっても、いちばん知りたい情報が先頭に来ます
2. 編年体式(古い順)
入社時から時系列で書く形式です。
- 1社で長く働き、段階的に役割が上がってきた人に向く
- 成長の過程を見せたい場合に有効です
3. キャリア式(業務内容別)
時系列ではなく、担当業務ごとにまとめる形式です。
- 転職回数が多い人、職種をまたいで経験を積んだ人に向く
- 「何ができるか」で整理できるため、経歴のばらつきが目立ちにくくなります
- ただし、在籍期間が分かりにくくなるため、冒頭に会社名と期間の一覧を別途置いてください
選び方の目安
| 状況 | 向いている書式 |
|---|---|
| 同職種で転職する | 逆編年体式 |
| 1社で長く勤めた | 編年体式 |
| 転職回数が多い | キャリア式 |
| 職種を変える | キャリア式 |
そのまま使える基本フォーマット
構成の順番
①タイトルと日付・氏名 → ②職務要約 → ③職務経歴(詳細) → ④活かせる経験・スキル → ⑤保有資格 → ⑥自己PR
書き出しの型
職務経歴書
2026年◯月◯日現在
氏名 ◯◯ ◯◯
■職務要約
(3〜5行)
■職務経歴
株式会社◯◯(2020年4月〜2026年3月)
事業内容:◯◯/従業員数:◯名
所属:◯◯部 ◯◯課
【担当業務】
・
・
【実績】
・
■活かせる経験・スキル
・
・
■保有資格
・
■自己PR
(5〜8行)
会社概要は1行で足ります
事業内容と規模を1行添えるだけで、読み手は業務のイメージがつかめます。ここを長く書く必要はありません。
担当業務は「動詞」で書く
「営業部所属」ではなく、何をしていたかを書きます。
- ×「法人営業部に所属」
- ○「新規開拓の法人営業を担当。業界は製造業が中心、担当社数は約40社」
実績は数字を1つ入れる
数字が出せない職種でも、範囲・件数・期間・人数は書けます。
- 「月あたり平均◯件を対応」
- 「◯名のチームで、後輩2名の教育を担当」
- 「◯か月で手順書を整備し、引き継ぎ時間を短縮」
売上や達成率を出せない場合も、規模感が伝わればそれで十分です。
分量の目安
- A4で1〜2枚。3枚を超えたら削る前提で見直します
- 直近3年を厚く、10年以上前は数行で構いません
職務要約と自己PRの書き方【例文つき】
職務要約は「3行の要約」
冒頭の3〜5行が、いちばん読まれます。ここに入れるのは3つだけです。
①経験年数と職種 → ②主な担当領域 → ③強みを一言
例文(営業職)
「大学卒業後、株式会社◯◯にて6年間、製造業向けの法人営業を担当してまいりました。新規開拓から既存顧客のフォローまで一貫して担当し、直近3年は約40社を担当しています。顧客の課題を整理したうえで提案を組み立てることを得意としております。」
例文(事務職)
「株式会社◯◯にて5年間、営業事務として受発注管理と請求処理を担当してまいりました。基幹システムへの入力からExcelでの集計、社内外との調整まで幅広く対応しております。手順を整理して属人化を減らすことを心がけてきました。」
例文(未経験の職種に応募する場合)
「株式会社◯◯にて4年間、店舗運営とスタッフ育成に従事してまいりました。シフト管理や売上分析を通じて、数値をもとに改善を進める進め方を身につけております。今後は、これまでの経験を活かし、◯◯の分野で貢献したいと考えております。」
自己PRは「エピソード1つ」で足りる
複数の強みを並べるより、1つのエピソードを具体的に書くほうが伝わります。
①強みの一言 → ②具体的な場面 → ③どう動いたか → ④結果 → ⑤応募先でどう活かすか
例文
「業務の流れを整理し、仕組みに落とすことを得意としております。前職では、受注処理が担当者ごとに異なり、引き継ぎのたびに確認が発生していました。そこで担当業務を洗い出して手順書を作成し、入力ルールを統一しました。結果として、引き継ぎに要する時間を大きく減らすことができました。貴社においても、業務の標準化を通じてチームに貢献したいと考えております。」
避けたい表現
- 「コミュニケーション能力があります」だけで終わる(場面がないと伝わりません)
- 「頑張りました」「精一杯」(何をしたかが残りません)
- 前職への不満(書類では一切書かない)
ブランク・短期離職をどう書くか
空白期間は「隠さず、短く」
期間が空いていること自体より、説明がないことのほうが気にされます。
- 書かないのは避けてください(経歴の不一致は後で判明します)
- 1〜2行で足ります。長い説明は不要です
例:
「2025年4月〜2025年9月 療養のため離職。現在は回復し、就業に支障はありません。」
「2025年4月〜2025年10月 ◯◯の資格取得のため学習に専念。2025年10月に取得。」
詳しい書き方は履歴書の空白期間はどう書く?にまとめています。
短期離職があるとき
- 省略しないのが原則です。雇用保険の記録などから分かる場合があります
- 在籍が短い会社は、行数を絞って淡々と書く
- 理由は職務経歴書に書き込まず、聞かれたら答える形で構いません
試用期間中に辞めた場合
扱いが分かれる論点です。試用期間で退職したら履歴書に「書かない」はアリ?に整理しています。
転職回数が多いとき
- キャリア式を選び、業務内容ごとにまとめます
- 冒頭に在籍一覧を置き、経歴の全体像を先に見せます
- 「一貫して◯◯に関わってきた」という軸を職務要約で示すと、印象が変わります
提出前のチェック
- 誤字がないか(会社名と数字は必ず二度確認)
- 応募先ごとに、職務要約と自己PRを書き分けているか
- ファイル名は「職務経歴書_氏名.pdf」のように分かりやすく
- PDFで提出する(レイアウト崩れを防げます)
よくある質問

職務経歴書は手書きですか?
パソコンで作成するのが一般的です。指定がなければPDFで提出してください。
何枚まで書いていいですか?
A4で1〜2枚が目安です。3枚を超える場合は、古い経歴を圧縮し、直近の内容を残してください。
アルバイトの経験も書きますか?
応募先の業務に関係する内容であれば書いて構いません。関係が薄いものは、無理に書く必要はありません。
実績に書ける数字がありません。
売上以外でも、件数・担当社数・チーム人数・対応範囲などは数字にできます。規模感が伝われば十分です。
退職理由は職務経歴書に書きますか?
書く必要はありません。聞かれたときに答えられるよう準備しておけば足ります。
使い回してもいいですか?
職務経歴の部分は使い回せますが、職務要約と自己PRは応募先ごとに調整してください。ここが読まれる箇所です。
まとめ
- 職務経歴書はA4で1〜2枚。最初に見られるのは職務要約・直近の職務内容・在籍期間の3か所
- 書式は逆編年体式(迷ったらこれ)・編年体式・キャリア式の3つから選ぶ
- 担当業務は動詞で書く。実績は数字を1つ(件数・人数・範囲でよい)
- 職務要約は経験年数と職種 → 担当領域 → 強みの3行
- 自己PRはエピソード1つを具体的に。複数並べない
- ブランクは隠さず1〜2行。短期離職も省略しない
書き上げてから削る、が近道です。まず全部書き出して、そこから直近以外を圧縮してください。
※本記事は2026年8月時点の一般的な情報です。評価の観点や書式の慣行は業界・企業によって異なります。応募先の指定がある場合はそちらに従ってください。

