職業訓練受講給付金とは?失業手当をもらえない人が月10万円受け取れる制度
「雇用保険に入っていなかったから、失業手当がない」「失業手当をもらい終わったけど、まだ就職できていない」「自営業を辞めたばかりで、何の支援も受けられないと思っていた」
そんな人のために用意されているのが、求職者支援制度(職業訓練受講給付金)です。
無料の職業訓練を受けながら、月10万円の生活費+交通費が受け取れます。失業手当の枠の外にいる人こそ、知っておいてほしい制度です。
この記事は2026年6月時点の情報です。要件・金額は改正されることがあるため、最新・正確な内容は管轄のハローワークでご確認ください。
自分は対象?30秒セルフチェック
次の項目が当てはまるなら、対象になる可能性があります。
- 雇用保険の失業手当(基本手当)をもらえない、またはすでに受給が終わった
- 働く意思と能力があり、求職活動をしている(する予定がある)
- 本人の月収が8万円以下
- 世帯全体の月収が25万円以下
- 世帯全体の金融資産(預貯金など)が300万円以下
失業手当を現在受給中の人は対象外です。「失業手当を受けられない人・受け終わった人の次の一手」として使う制度です。
求職者支援制度とは?

求職者支援制度は、雇用保険の基本手当(失業手当)をもらえない人を対象にした、厚生労働省の就職支援制度です。
次のような「雇用保険の外にいる求職者」がメインターゲットです。
- フリーランス・自営業をやめた人
- 扶養内のパート・アルバイトで雇用保険に入っていなかった人
- 雇用保険に加入していたが、被保険者期間が足りず失業手当が出ない人
- 失業手当の受給期間が終わっても就職できていない人
- 専業主婦・主夫から就職活動を始めた人
つまり、「失業手当ゼロの求職者」のための制度です。無料の職業訓練と生活支援給付金がセットになっており、スキルを身につけながら生活費を確保できます。
失業手当の仕組みについてはこちらで解説しています。

もらえる3つの手当

支給されるのは「職業訓練受講給付金」という1本ではなく、3種類の手当のセットです。
| 手当の種類 | 金額 |
|---|---|
| 職業訓練受講給付金 | 月10万円 |
| 通所手当 | 交通費の実費(月上限4万2,500円) |
| 寄宿手当 | 月1万700円(遠方施設に泊まる必要がある場合) |
多くの人は「月10万円+交通費」の2本立てで受給します。訓練期間(通常2〜6か月)中、毎月受け取れます。
訓練コースの種類

訓練は、ハローワークが認定した民間の教育機関(スクール・専門学校など)で実施されます。受講料は無料です。
基礎コース
パソコン操作・ビジネスマナー・医療事務・介護など、就職に必要な基本スキルを習得するコース。期間は2〜3か月程度が多い。
実践コース
ITプログラミング・Webデザイン・経理・製造など、より専門的なスキルを身につけるコース。3〜6か月程度。資格取得とセットになったコースも多い。
開講コースは地域・時期によって異なります。「自分の地域にどんなコースがあるか」は、ハローワークの窓口か厚生労働省の検索サービスで確認できます。
もらえる条件(全て満たす必要があります)

給付金を受け取るには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
就職支援計画に関する条件
- ハローワークに求職登録をしている
- ハローワークの支援指示(就職支援計画)を受けている
収入・資産に関する条件
- 本人の月収が8万円以下
- 世帯全体の月収が25万円以下
- 世帯全体の金融資産(預貯金など)が300万円以下
- 現在住んでいる土地・建物以外に、土地・建物を所有していない
訓練への参加に関する条件
- 訓練実施日に8割以上出席している
- 世帯の中に、同時にこの給付金を受給している人がいない
収入・資産は「世帯全体」で見られます。配偶者が働いている場合など、家族の収入も合算されるため注意してください。
申請の流れ

- ハローワークで求職登録をする
- 窓口で制度を説明してもらい、支援計画を立てる
- 希望の訓練コースを選ぶ(担当者と相談しながら決める)
- 訓練機関の選考を受ける(面接・書類審査があることも)
- 訓練開始(開始日から給付金の対象)
- 毎月ハローワークに来所して給付金を申請(出席状況も確認される)
- 訓練修了後、就職活動を継続
訓練の申し込みから開始まで、数週間〜1か月以上かかることがあります。「思い立ったらすぐ訓練開始」とはならないため、早めにハローワークへ相談するのが鉄則です。
もらえないケース・注意点

- 現在、失業手当(基本手当)を受給中
- 訓練の出席率が8割を下回った(支給が止まる)
- 自己都合で途中退校した
- 世帯の収入・資産が条件を超えた(月の途中で増えた場合も対象外に)
- アルバイト等で本人の月収が8万円を超えた
特に「出席率8割」は厳格に管理されます。体調不良など「やむを得ない事情」であれば認められる場合もありますが、安易な欠席は給付打ち切りのリスクがあります。
アルバイトは禁止ではありませんが、月収8万円を超えると給付対象外になるため、少額に抑える必要があります。
よくある質問

フリーランス・自営業だった人でも使えますか?
使えます。この制度は雇用保険の外にいる人向けです。フリーランス・自営業・専業主婦・主夫なども対象になり得ます。
失業手当をもらい終わった後でも使えますか?
はい。失業手当の受給が終わった後でも、収入・資産の条件を満たせば対象です。「失業手当の次の一手」として使う人も少なくありません。
訓練の受講料はかかりますか?
受講料は無料です。テキスト代など実費が発生することがありますが、訓練自体の費用は原則かかりません。
訓練中にアルバイトはできますか?
アルバイト自体は可能ですが、本人の月収が8万円を超えると給付金が止まります。少額の範囲であれば問題ありません。
訓練はどこで探せますか?
ハローワークの窓口で案内を受けられます。また、厚生労働省が運営する「訓練コース検索」サービスでも、地域・分野別にコースを検索できます。
まとめ
- 求職者支援制度は、雇用保険の外にいる人(自営業・フリーランス・扶養内パートなど)や、失業手当が終わった後の人が使える就職支援
- 無料の職業訓練を受けながら、月10万円+交通費(上限4.25万円)の給付金を受け取れる
- 対象条件は「本人月収8万円以下・世帯月収25万円以下・金融資産300万円以下」など
- 出席率8割未満・自己退校・月収超過で給付が止まる
- 訓練開始まで時間がかかるため、早めにハローワークで相談するのが大切
「失業手当がない=何も支援がない」ではありません。スキルを身につけながら生活費を確保できる、使いやすい制度です。まずはハローワークへ相談してみましょう。
※本記事は2026年6月時点の一般的な情報です。受給条件・金額・訓練コースは変更されることがあります。正確な内容は、お住まいの管轄ハローワークでご確認ください。
出典
