内定が出たらやること|承諾から退職・入社までの順番とスケジュール
内定の連絡が来た。うれしい反面、ここから何をどの順番でやればいいのか、急に分からなくなる人は多いです。
在職中の転職では、内定が出てからの1〜2か月が、いちばん段取りが大事な期間です。順番を間違えると、入社日が決まらない、退職を引き止められて話が進まない、といったことが起きます。
この記事では、内定から入社までにやることを、順番どおりに整理します。
※本記事はアフィリエイトリンクを含みます。この記事は2026年10月時点の一般的な情報です。就業規則や個別の契約によって対応は異なります。
全体の流れ(スケジュール例)
在職中で、内定から約1か月半後に入社する場合の例です。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 内定の連絡〜数日 | 労働条件を書面で確認する → 承諾の返事をする |
| 承諾の直後 | 入社日を仮決めする → 直属の上司に退職を伝える |
| 退職を伝えて1〜2週間 | 退職日を確定 → 退職届を出す → 入社日を確定する |
| 退職日までの数週間 | 引き継ぎ → 有給消化 → 貸与物の返却 |
| 退職日 | 書類を受け取る(または後日郵送の確認) |
| 入社日 | 新しい会社に必要書類を出す |
大事なのは、「承諾」→「退職を伝える」の順番です。逆にすると、内定が白紙になったときに行き場がなくなります。
① 労働条件を書面で確認する
内定の連絡が電話や口頭だけなら、労働条件を書面(メールやPDFも含む)でもらってください。会社には、労働契約を結ぶときに労働条件をはっきり示す義務があります(労働基準法第15条)。
特に確認したいところ
- 給与(基本給と手当の内訳、固定残業代が含まれているか)
- 勤務地・仕事内容(将来変わる可能性がある範囲も含めて)
- 勤務時間・休日
- 試用期間の有無と、その間の条件
- 入社日
面接で聞いていた話と違うところがあれば、承諾する前に確認します。承諾したあとだと、言い出しにくくなります。
② 内定承諾の返事をする
返事の期限は、会社によって違います。数日〜1週間程度で返事を求められることが多いですが、ほかの会社の選考結果を待ちたいなど事情があるときは、理由を添えて期限を延ばせないか相談して構いません。
承諾の返事は、電話でもメールでも大丈夫です。メールなら、次のくらいの短さで十分です。
件名:内定承諾のご連絡(氏名)
〇〇株式会社 人事部 〇〇様
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。謹んでお受けいたします。
入社日につきましては、現職の退職手続きの状況を踏まえて、改めてご相談させてください。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
辞退する場合は、分かった時点でできるだけ早く連絡します。
③ 入社日を決める
入社日は、今の会社をいつ辞められるかから逆算します。
- 就業規則を確認する:「退職の申し出は1か月前まで」など、会社ごとのルールがある
- 引き継ぎにかかる期間を見積もる
- 残っている有給休暇を数える(消化するなら、その日数も足す)
法律上は、期間の定めのない雇用なら、退職の申し入れから2週間で辞められます(民法第627条)。ただ、円満に辞めたいなら、就業規則のルールと引き継ぎの期間を踏まえて決めるのが現実的です。
新しい会社には、少し余裕を持った日を伝えておきましょう。後ろにずらすより、前倒しするほうが話はスムーズです。

④ 今の会社に退職を伝える
承諾の返事をしたら、直属の上司に退職を伝えます。同僚や人事に先に話すのは避けてください。
- 伝えるのは相談ではなく報告。「辞めようか迷っていて…」だと引き止めの余地を与える
- 退職理由は一身上の都合で十分。転職先の会社名を言う義務はない
- 退職日の希望をはっきり伝える
言い出し方や、引き止められたときの断り方は、こちらにまとめています。
どうしても言い出せない、話を聞いてもらえないときは、退職代行に頼むという方法もあります。内定先の入社日が決まっているのに退職が進まない、というときの選択肢として知っておくと安心です。

⑤ 退職届を出し、引き継ぎと有給消化をする
退職日が決まったら、会社の指示に沿って退職届を出します。書き方は退職届の書き方を参考にしてください。
そのあとは、引き継ぎと有給消化です。
- 引き継ぎ:業務の一覧と手順を書き出し、後任と一緒に確認する(退職の引き継ぎは義務?)
- 有給消化:最終出勤日と退職日を分けて考える。有給を使い切ってから退職日にする形が一般的(退職時の有給消化ガイド)
有給消化中に、次の会社に入社するのは避けてください。有給消化中はまだ今の会社に在籍しているので、二重在籍になってしまいます。
⑥ 退職時に受け取る書類を確認する
転職先が決まっていても、受け取っておきたい書類があります。
| 書類 | 何に使う? |
|---|---|
| 源泉徴収票 | 新しい会社での年末調整 |
| 雇用保険被保険者証 | 新しい会社での雇用保険の手続き |
| 年金手帳または基礎年金番号がわかるもの | 新しい会社での年金の手続き(会社が預かっている場合) |
| 離職票 | 次がすぐ決まっているなら、通常は不要(希望しない旨を伝える) |
退職日に渡されず、後日郵送になることも多いので、いつ・どこに送られるかを確認しておきます。詳しくは退職時に返すもの・受け取るもの一覧にまとめています。
⑦ 入社日までに空白があるなら、保険と年金を確認する
退職日の翌日に次の会社に入社しない場合は、空いた期間の健康保険と年金の手続きが必要になることがあります。
- 健康保険:国民健康保険に入るか、今の会社の健康保険を任意継続するか、家族の扶養に入る
- 年金:月末に厚生年金に入っていない月は、原則として国民年金の手続きが必要
空白が数日でも、月をまたぐかどうかで扱いが変わります。退職日と入社日を決めるときに、ここも一緒に確認しておくと安心です。
住民税の扱いも変わります。転職したら住民税はどうなる?もあわせて確認してください。
よくある質問

内定承諾のあとに、辞退することはできますか?
できます。ただし、会社は入社に向けて準備を進めているので、分かった時点ですぐに、電話で誠実に伝えてください。
内定が取り消されることはありますか?
内定(承諾後)は、一般に労働契約が成立したものと考えられており、会社が自由に取り消せるものではありません。ただし、経歴の詐称など一定の理由があれば取り消されることがあります。だからこそ、退職を伝えるのは承諾の返事をしてからにしてください。
入社日を延ばしてもらうことはできますか?
相談はできます。引き継ぎが長引いているなど、理由を添えて早めに伝えてください。何度も延ばすと印象が悪くなるので、最初から余裕を持った日を伝えておくのが一番です。
退職を伝えたら、強く引き止められました。どうすれば?
退職日を書面で確定させることを優先します。転職先が決まっていることを伝えると、話が進みやすくなることもあります。それでも進まないときは、労働相談の窓口や退職代行の利用も考えてください。
転職先の会社名は、今の会社に言うべきですか?
言う義務はありません。トラブルを避けるため、退職日が確定するまでは伏せておく人も多いです。
年収や条件の交渉は、内定のあとでもできますか?
承諾の前なら、相談の余地はあります。ただ、自分で切り出すのが難しいことも多いので、条件交渉は転職エージェント経由のほうが進めやすいです。
まとめ
- 内定が出たら、まず労働条件を書面で確認する。違和感があれば承諾の前に聞く
- 順番は承諾 → 退職を伝える。逆にしない
- 入社日は、就業規則・引き継ぎ・有給から逆算して、余裕を持って伝える
- 退職は直属の上司に、報告として伝える。会社名を言う義務はない
- 有給消化中に次の会社に入社しない(二重在籍になる)
- 退職時の書類と、入社までに空白があるなら保険・年金も確認する
内定から入社までは、やることが多いぶん、相談できる相手がいると段取りがぐっと楽になります。まだ内定前の人は、日程調整や条件交渉を任せられる転職エージェントを使うのも一つの方法です。

※本記事は2026年10月時点の一般的な情報です。就業規則や個別の契約によって対応は異なります。

