就業促進定着手当とは?再就職後に給料が下がった人がもらえる手当を解説

masahiro

再就職はできたけれど、「前の会社より給料が下がってしまった…」。そんなときに使えるのが就業促進定着手当です。

これは、再就職手当をもらった人が、再就職先での給料が前職より低かった場合に、その差額をもとに追加で受け取れる手当です。意外と知られておらず、もらい忘れる人も少なくありません。

この記事では、就業促進定着手当の条件・金額・申請方法を、つまずきやすい「賃金日額」の解説や試算例つきで、わかりやすく解説します。

この記事は2026年6月時点の情報です。要件・金額は改正されることがあるため、最新・正確な内容は管轄のハローワークでご確認ください。


もらえる人は?30秒セルフチェック

就業促進定着手当をもらえる人の30秒セルフチェック

次の3つすべてに当てはまれば、対象になる可能性があります。

  • 再就職手当を受け取った
  • 再就職先に6か月以上、続けて雇用されている(同じ事業主)
  • 再就職後6か月間の給料(1日あたり=賃金日額)が、前職より下がった

再就職手当そのものについては「再就職手当とは?もらえる条件・金額・申請方法を完全ガイド」で解説しています。


就業促進定着手当とは?

就業促進定着手当とは?

就業促進定着手当は、雇用保険の「就職促進給付」の一つです。

再就職手当をもらって早期に再就職した人が、その職場に定着(6か月以上勤務)したうえで、給料が前職より下がっていた場合に、差額を補う形で支給されます。

「早く再就職したら、前より給料が下がった」という人を後押しし、再就職先への定着を支えるための制度です。


もらえる条件

就業促進定着手当のもらえる条件

主な要件は次の3つです(すべて満たす必要があります)。

  1. 再就職手当の支給を受けている
  2. 再就職先に、再就職した日から6か月以上引き続き雇用されている(同一の事業主)
  3. 再就職後6か月間の賃金の1日あたりの額が、離職前の賃金日額より低い

つまり、「再就職手当をもらった人」が前提です。再就職手当の対象でなかった場合は、この手当も対象外になります。


まず「賃金日額」を理解しよう

賃金日額とは?6か月の給料÷180

この手当のカギは「賃金日額」です。聞き慣れない言葉ですが、意味はシンプルです。

賃金日額=退職前6か月の給料の合計 ÷ 180(=1日あたりの給料)

たとえば、

  • 退職前6か月の給料の合計が 144万円(月24万円 × 6か月)
  • → 144万円 ÷ 180 = 賃金日額 8,000円

というイメージです。

賃金日額に「含むもの・含まないもの」

  • 含む:基本給、残業代、通勤手当など、毎月支払われる賃金
  • 含まない:賞与(ボーナス)、退職金など、臨時・特別に支払われるもの

「月給 ÷ 30」とほぼ近い数字になりますが、正確には6か月分の合計を180で割る点がポイントです。

この手当では「2つの賃金日額」を比べる

就業促進定着手当では、次の2つを比較します。

  • 離職前の賃金日額:前の会社を辞めたときの1日あたりの給料(失業手当の計算にも使われた額)
  • 再就職後の賃金日額(みなし賃金日額):再就職後6か月間の給料の合計 ÷ 180

この2つを比べて、再就職後のほうが低ければ、その差額をもとに手当が出る、という仕組みです。


いくらもらえる?(計算と上限)

就業促進定着手当はいくらもらえる?計算と試算例

支給額は、下がった給料の差額をもとに計算されます。

計算式:(離職前の賃金日額 − 再就職後の賃金日額)× 再就職後6か月間の賃金支払基礎日数

  • 「離職前の賃金日額」も「再就職後の賃金日額」も、前の項目で説明した6か月の給料 ÷ 180で出した1日あたりの額です
  • 「賃金支払基礎日数」は、再就職後6か月のうち給料の対象になった日数(おおよそ働いた日数)です

ただし、上限額があります(基本手当日額や支給残日数をもとに計算される額。上限の割合は再就職手当の支給率などで変わります)。正確な上限額はハローワークで確認してください。

試算例

  • 離職前の賃金日額:8,000円(前職:月24万円 × 6か月 ÷ 180)
  • 再就職後の賃金日額:6,000円(再就職先:月18万円相当 × 6か月 ÷ 180)→ 1日あたり2,000円ダウン
  • 6か月間の賃金支払基礎日数:120日

→ (8,000 − 6,000)× 120 = 24万円(上限の範囲内の場合)

賃金日額の下がり幅が大きいほど、また支払基礎日数が多いほど、受け取れる額は大きくなります。


申請方法・必要書類・期限

就業促進定着手当の申請方法・必要書類・期限
  • 期限:再就職した日から6か月経過した日の翌日から、2か月以内
  • 提出先:管轄のハローワーク
  • 主な書類:就業促進定着手当支給申請書、再就職後6か月間の賃金台帳・出勤簿など(勤務先に記入・準備してもらう書類を含む)

賃金の証明など勤務先の協力が必要な書類があるため、6か月が経過したら早めに準備しましょう。申請しないともらえない手当なので、忘れずに。


もらえないケース・注意点

就業促進定着手当のもらえないケース・注意点
  • そもそも再就職手当をもらっていない
  • 再就職先で6か月続かなかった(途中で退職・転職した)
  • 再就職後の給料が前職と同じか、上がった
  • 申請期限(6か月経過後2か月以内)を過ぎた

「給料が下がった」ことが条件なので、同じか上がった場合は対象外です。逆に言えば、下がってしまった人にこそ用意された救済的な手当です。


よくある質問

再就職手当をもらっていなくても、就業促進定着手当はもらえますか?

もらえません。再就職手当の支給を受けていることが前提条件です。

6か月たつ前に申請できますか?

できません。再就職後6か月間の勤務と賃金が確定してから申請します(6か月経過日の翌日から2か月以内)。

給料が「下がった」かどうかは何で判断しますか?

離職前の賃金日額と、再就職後6か月間の賃金日額(1日あたり)を比べて判断します。月給だけでなく、6か月分をならした1日あたりの額で見るのがポイントです。

いくらくらいもらえますか?

下がった差額 × 6か月の賃金支払基礎日数が目安ですが、上限があります。正確な金額はハローワークで試算してもらえます。


まとめ

  • 就業促進定着手当は、再就職手当をもらった人が対象
  • 条件は「6か月以上の勤務」+「給料(賃金日額)が前職より下がった」
  • 金額は (下がった差額)× 賃金支払基礎日数(上限あり)
  • 申請は6か月経過後2か月以内に、ハローワークへ
  • 申請しないともらえないので、もらい忘れに注意

「再就職できたけど給料が下がった」人にとっては、見逃せない手当です。再就職手当をもらった人は、6か月後に一度ハローワークで確認してみましょう。

※本記事は2026年6月時点の一般的な情報です。要件・計算方法・上限額・申請手続きは改正や個人の状況により異なります。正確な内容は、お住まいの管轄ハローワークで必ずご確認ください。

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